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論文

Damage evaluations for BWR lower head in severe accident based on multi-physics simulations

勝山 仁哉; 山口 義仁; 根本 義之; 古田 琢哉; 加治 芳行

Proceedings of ASME 2022 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2022) (Internet), 9 Pages, 2022/07

To assess rupture behavior of the lower head of reactor pressure vessel in boiling-water-type nuclear power plants due to severe accident like Fukushima Daiichi, we have been developing an analysis method based on coupled analysis of three-dimensional multi-physics simulations composed of radiation transport, thermal-hydraulics (TH) and thermal-elastic-plastic-creep analyses. In this simulation, Monte Carlo radiation transport calculation is firstly performed by using PHITS code to compute proton dose distribution considering molten conditions of core materials. Then the deposit energies at each location is imported into TH analysis code ANSYS Fluent with the same geometry and temperature distribution is simulated by thermal-fluid dynamics. Finally, temperature distribution obtained from TH analysis is applied to thermal-elastic-plastic-creep analyses using FINAS-STAR and then damage evaluation is carried out based on several criterions such as Kachanov, Larson-Miller-parameter, melting point. To conduct such analyses, we also have continued to obtain experimental data on creep deformation in high temperature range. In this study, to predict time and location of reactor pressure vessel (RPV) lower head rupture of boiling water reactors (BWRs) considering creep damage mechanisms, we performed creep damage evaluations based on developing analysis method by using detailed three-dimensional model of RPV lower head with control rod guide tubes, stub tubes and welds. From the detailed analysis results, it was concluded that failure regions of BWR lower head are only the control rod guide tubes or stub tubes under simulated conditions.

論文

薄板試験片を用いたサンプリングクリープ試験による改良9Cr-1Mo鋼のクリープ損傷評価法の検討

金山 英幸*; 旭吉 雅健*; 小川 文男*; 川畑 美絵*; 伊藤 隆基*; 若井 隆純

材料, 68(5), p.421 - 428, 2019/05

本論文では、厚さ0.76mmの薄板試験片を用いた改良9Cr-1Mo鋼のクリープ損傷評価法を検討した。まず、薄板試験片を用いたクリープ試験の妥当性確認のため、未損傷材から作製した未損傷試験片を用いてクリープ破断試験を既報に追加して行い、試験温度873K、応力160MPaの改良9Cr-1Mo鋼のクリープ破断試験では大気中・真空中の試験雰囲気によるクリープ破断時間の差は明瞭がないことを確認した。バルク試験片のクリープ破断時間よりもミニチュア試験片と薄板試験片のクリープ破断時間が1.3倍程度長かった。つぎに、線形損傷則に及ぼす予損傷試験片の加工の影響を検討するため、予損傷材から作製した予損傷試験片を用いて予損傷条件と同条件のクリープ破断試験を行い、クリープ破断時間が係数1.3程度のバラつき範囲に整理されることを確認した。これに加えて、加速条件のクリープ破断試験を未損傷試験片および予損傷試験片に行い、同結果から薄板試験片を用いた加速クリープ破断試験による損傷評価を行った。試験結果は寿命比則で整理すると係数1.3の範囲に整理された。さらに、加速クリープ破断試験、ビッカース硬さよびラス幅に注目した組織観察の各試験結果から、クリープ損傷量の予測を試み、比較した。加速クリープ破断試験の予測結果はビッカース硬さのそれより精度が高く、ラス幅の予測結果は加速クリープ試験とビッカース硬さの間の精度であった。加速クリープ試験およびビッカース硬さによる予測結果を相加平均で組み合わせる評価手法を提案し、少ない試料数で高精度な予測が可能になる可能性が示された。

論文

Morphology of Ni-base superalloys via very small-angle neutron scattering technique

相澤 一也; 富満 広; 玉置 英樹*; 吉成 明*

Journal of Applied Crystallography, 33(1), p.847 - 850, 2000/06

クリープ損傷を受けたNi基超合金の組織変化を、$$mu$$mスケールの構造が観察可能な中性子極小角散乱法を用いて調べたのでその結果を報告する。クリープ損傷を受けたNi基超合金の組織は母相である$$gamma$$相と析出相である$$gamma$$'相のラメラ構造の平均周期をパラメータとして良く記述できることを見いだした。また、平均周期のクリープ依存性は歪曲線と相関があることがわかった。

報告書

損傷組織の定量化技術の研究, 溶接部の高温損傷の定量化技術; 先行基礎工学分野に関する平成11年度報告書

門馬 義雄*; 山崎 政義*; 永江 勇二; 加藤 章一; 長谷部 慎一; 青砥 紀身

JNC TN9400 2000-044, 22 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-044.pdf:1.37MB

高速炉プラントの新構造材料および寿命診断技術の開発では、従来強度評価の補強資料として定性的理解のみに用いられてきた材料組織の微視的観察結果とその分析データを定量的に把握し、組織変化が材料特性におよぼす効果あるいは相関性を評価する手法の確立が必要である。特に炉心構造健全性を保証するために、溶接継手部における高温長時間強度特性と組織変化の関係を明らかにする技術開発のニーズが高い。このため、高速炉容器の溶接金属について、クリープによる組織の経時変化を定量化する技術に取り組んだ。本研究では、まず高速炉容器用に開発された316FR鋼を母材として、16Cr-8Ni-2Moおよび共金系(18Cr-12Ni-Mo)の溶接金属のクリープ試験を823および873Kで行い、37,000hまでのクリープ破断データを取得することにより、そのクリープ特性を明らかにした。さらにクリープ破断した試験片平行部の組織観察を行い、析出物の面積を定量化し、その経時変化とクリープ損傷の対応についての検討を行った。溶接金属のクリープ強度は高応力短時間側で16Cr-8Ni-2Mo系が共金系よりも小さいが、低応力長時間側では16Cr-8Ni-2Mo系と共金系のクリープ強度が同等になる傾向がみられた。また、クリープ破断延性は16Cr-8Ni-2Moの方が共金系よりも優れていることがわかった。さらに、溶接金属の823Kでの低応力長時間および873Kでは$$delta$$フェライト中に析出した$$sigma$$相界面に発生する割れがクリープ破壊の起点となることを明らかにした。16Cr-8Ni-2Mo系溶接金属の析出量はいずれの温度時間においても共金系溶接金属よりも少ない。析出物の変化はマグネゲージで測定した残留$$delta$$フェライト量の変化と良く対応しており、$$delta$$フェライト量が時間の経過と共に減少するのに伴い、析出量は増加することを明らかにした。16Cr-8Ni-2Mo系溶接金属のクリープ破断材平行部の析出量とクリープ破断時間(対数)との関係をLarson-Millerパラメータ(LMP)で整理すると、1次式で表すことができ、この式から16Cr-8Ni-2Mo系溶接金属の析出量の予測が可能になった。

報告書

熱過渡負荷を受ける構造物の損傷評価 -超音波信号のウェーブレット解析による損傷検出-

川崎 弘嗣; 菅谷 全*

JNC TN9400 2000-018, 37 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-018.pdf:1.34MB

熱過渡の繰り返し負荷を受けた構造物の損傷を評価するため、超音波法により基礎的な検討を実施した。き裂発生以前からの損傷状態を検出するため、超音波エコー波形の解析法としてウェーブレット解析を適用した。ウェーブレット変換による時間-周波数解析を行い、超音波パラメータの評価を行った。その結果、超音波エコーの解析にいくつかの基本ウェーブレット変換を適用した結果、Gaborウェーブレットが適切であった。Gaborウェーブレット変換を用いて輝音波エコー波形を解析した結果、エコーの周波数特性において、ピーク周波数より高周波成分で音速の低下と損傷量との対応が得られた。超音波エコーの周波数解析から、2つの底面エコーB1およびB2のそれぞれのピーク周波数fpに対してその差分$$Delta$$fpを取ることにより、損傷量に対応したパラメータとして評価できた。損傷量に対して、微小硬さと超音波音速特性はよい相関関係が得られ、計測方法の相互利用が可能である。本研究より、超音波エコーの波形解析方法として、ウェーブレット解析が有効であり、その方法を用いてき裂発生以前の損傷状態を検出できる見通しが得られた。

報告書

MFA-1,2燃料照射データに基づく改良SUS316鋼、および15Cr-20-Ni鋼の照射クリープ特性の評価

上平 明弘; 鵜飼 重治; 水田 俊治

JNC TN9400 2000-023, 126 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-023.pdf:2.94MB

サイクル機構が高速炉炉心材料として開発した改良SUS316鋼、および15Cr-20Ni鋼の照射クリープ特性については、MOTA材料照射データを用いて評価が行われ、照射クリープ歪み式が策定されている。しかし、海外炉心材料の評価報告において、材料照射データに基づいて作成された照射クリープ歪み式では燃料ピンの照射クリープ変形を適切に評価できない可能性が示されている。そこで本報告では、改良SUS316鋼および15Cr-20Ni鋼それぞれを被覆管とするMFA-1,2燃料照射データを用いて照射クリープ特性の評価を行い、さらに、MOTAデータに基づき策定された照射クリープ歪み式の燃料ピンへの適用性について検討を行った。得られた主な結果は次の通りである。1.MFA-1,2データに基づき算出した照射クリープ歪み式における照射クリープ係数「B0」は5.6$$sim$$15.0$$times$$10のマイナス6乗[($$times$$10の26乗n/mの2乗,E$$>$$0.1MeV)のマイナス1乗(MPa)のマイナス1乗]であり、MOTAデータから得られた「B0」の値2.2$$sim$$6.4$$times$$10のマイナス6乗に比べて大きい傾向にあるが、海外材料について報告されている値の範囲には十分含まれている。2.MFA-1,2データから照射クリープ歪み式におけるスエリング相互作用項の係数「D」を求めた結果、スエリング速度が増加するにつれて「D」は減少する傾向が見られた。MFA-1,2データから求めた「D」の値の範囲は、MOTAデータから得られた「D」の値3.8$$sim$$8.2$$times$$10のマイナス3乗[(MPa)のマイナス1乗]、および海外材料の評価値を含んでいる。3.MOTAデータに基づき策定された照射クリープ歪み式を用いてMFA-1,2燃料ピンの照射クリープ変形を評価した結果、MOTAデータに基づく照射クリープ歪み式により燃料ピンの照射クリープ変形を概ね適切に評価できると考えられる。

報告書

円筒構造物試験データを用いた熱過渡強度評価法の検討 -高速原型炉クリープ疲労損傷評価法と高度化案の比較-

川崎 信史; 笠原 直人

PNC TN9410 96-294, 47 Pages, 1996/07

PNC-TN9410-96-294.pdf:1.5MB

高速炉の主要構造物としては原子炉容器,配管,熱交換器,ノズル等などが挙げられる。高温構造設計基準では,これらの構造物の構造健全性維持を目的として,1次応力,ひずみ,クリープ疲労損傷の制限を設けている。特に高速炉のような高温で繰返し荷重(熱過渡)を受ける低圧の構造物においては,クリープ疲労損傷が構造物の支配的な破損形態となり,設計成立範囲を限定する要因となっている。本研究では,一般化弾性追従モデルを採用したクリープ疲労損傷評価高度化案を使用し,円筒構造物の強度評価を行った。さらに,熱過渡強度試験より得られた円筒構造物試験データと強度評価より得られた損傷値の比較を行い,もんじゅの方法と高度化案の評価精度について検討した。その結果,以下の知見を得た。1.累積疲労損傷係数Dfは,円筒構造物において高度化案の方がもんじゅの方法より低目の損傷値を示した。(ただし,弾性追従が大きい構造不連続部では高度化案が高目の損傷値となった。)2.累積クリープ損傷係数Dcも,高度化案の方が低目の損傷値を示す。(構造不連続部を持つ円筒構造STF-3で約0.7倍,構造不連続部を持たない円筒構造STF-10で約0.1倍)3.STF-3のき裂未発生部には,もんじゅの方法では制限損傷値を超えている部位が存在するが,高度化案では制限値内の評価であり,高度化案ではより正確なクリープ疲労損傷評価ができる。上記の結果から,高度化案はもんじゅの方法と比較してDf,Dc共により実験結果に近い損傷値を予測した。この損傷評価精度の向上により,設計成立範囲の拡大の見通しを得ることができた。

論文

Creep rupture properties under varying load/temperature conditions on a nickel-base heat-resistant alloy strengthened by boron addition

辻 宏和; 田辺 龍彦*; 中島 甫

Journal of Nuclear Materials, 208, p.111 - 118, 1994/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)

60ppmのホウ素を添加してクリープ強度を高めたハステロイXRを供試材料として、一連の温度/応力変動を伴う2段クリープ破断試験を900~1000$$^{circ}$$C域の高温ガス炉模擬ヘリウムガス中及び大気中で行った。前報のホウ素含有量が10ppm未満のハステロイXRでの挙動とは大きく異なり、累積損傷和則は温度/応力変動を伴う条件下のクリープ破断寿命の予測に適用できなかった。これは、試験片から雰囲気中へのホウ素の散逸現象が生じたことに起因することを確認するとともに、この現象による材料のクリープ強度の低下を考慮した修正累積損傷和則を提案した。この修正則は1000$$^{circ}$$Cから900$$^{circ}$$Cへと変化させた場合のクリープ破断寿命の予測が可能であった。900$$^{circ}$$Cから1000$$^{circ}$$Cへと変化させた場合の挙動については、900$$^{circ}$$Cにおいて形成された酸化被膜が1000$$^{circ}$$Cの状態におけるホウ素の散逸現象を遅らせる防護効果があると考えると定性的な説明がつく。

報告書

Creep rupture properties under varying load/temperature conditions on a nickel-base heat-resistant alloy strengthened by boron addition

辻 宏和; 田辺 龍彦*; 中島 甫

JAERI-M 93-173, 19 Pages, 1993/09

JAERI-M-93-173.pdf:0.65MB

60ppmのホウ素を添加してクリープ強度を高めたハステロイXRを供試材料として、一連の温度/応力変動を伴う2段クリープ破断試験を900~1000$$^{circ}$$C域の高温ガス炉模擬ヘリウムガス中及び大気中で行った。前報のホウ素含有量が10ppm未満のハステロイXRでの挙動とは大きく異なり、累積損傷和則は温度/応力変動を伴う条件下のクリープ破断寿命の予測に適用できなかった。これは、試験片から雰囲気中へホウ素の散逸現象が生じたことに起因することを確認するとともに、この現象による材料のクリープ強度の低下を考慮した修正累積損傷和則を提案した。この修正則は1000$$^{circ}$$Cから900$$^{circ}$$Cへと変化させた場合のクリープ破断寿命の予測が可能であった。900$$^{circ}$$Cから1000$$^{circ}$$Cへと変化させた場合の挙動については、900$$^{circ}$$Cにおいて形成された酸化被膜が1000$$^{circ}$$Cの状態におけるホウ素の散逸現象を遅らせる防護効果があると考えると定性的な説明がつく。

論文

Creep properties under varying stress/temperature conditions on nickel-base heat-resistant alloy Hastelloy XR

辻 宏和; 田辺 龍彦*; 中曽根 祐司*; 中島 甫

Journal of Nuclear Science and Technology, 30(8), p.768 - 776, 1993/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:38.1(Nuclear Science & Technology)

高温工学試験研究炉の高温構造用部材として開発したハステロイXRを供試材料として、一連の荷重一定クリープ試験、応力変動/温度変動を伴うクリープ試験を850~1000$$^{circ}$$C域の高温ガス炉1次冷却材模擬ヘリウムガス中で行い、応力変動/温度変動後の最小クリープ速度の挙動並びにこの合金に対する各種クリープ損傷則、即ち、累積損傷和則ひずみ消費率則及びそれらの混合則の適用性を調べた。応力変動/温度変動後の最小クリープ速度は、変動前の履歴の影響をほとんど受けていなかった。また、3種類のクリープ損傷則の中で、累積損傷和則の適用性が最も優れていた。これらのことは、ハステロイXRを高温ガス炉の1次冷却材を模擬した不純ヘリウムガス中で加熱した時に生じる化学組成や金属組織の変化が、この合金のクリープ強度に強い影響を及ぼさなかったという事実に起因していると考えられる。

報告書

ニッケル基耐熱合金ハステロイXRの温度/応力変動を伴うクリープ破断特性

辻 宏和; 田辺 龍彦*; 中曽根 祐司*; 中島 甫

JAERI-M 93-105, 22 Pages, 1993/05

JAERI-M-93-105.pdf:0.64MB

HTTRの高温構造用部材として開発したハステロイXRを供試材料として、一連の温度/応力変動を伴う2段クリープ破断試験を850~1000$$^{circ}$$C域の高温ガス炉模擬ヘリウム中で行った。本報では、温度と応力の両方を変動させた場合のデータを、先に報告した温度が一定で応力のみを変動させた場合のデータと併せて解析し、この合金に対する各種クリープ損傷則の適用性を調べた結果について述べている。各種クリープ損傷則の中で、累積損傷和則の適用性が最も優れていた。これは、この合金を高温ガス炉模擬ヘリウム中で加熱した時に生じる化学組成や金属組織の変化が、クリープ強度に強い影響を及ぼさなかったからであると考えられる。同一温度で応力のみを変化させた条件下よりも温度及び応力の両方を変化させた条件下の方が、その適用性がわずかに劣っていたものの、累積損傷和則は、ハステロイXR製高温構造物の設計に適用可能である。

論文

Applicability of creep damage rules to a nickel-base heat-resistant alloy Hastelloy XR

辻 宏和; 田辺 龍彦*; 中曽根 祐司*; 中島 甫

Journal of Nuclear Materials, 199, p.43 - 49, 1993/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:27.49(Materials Science, Multidisciplinary)

高温工学試験研究炉の高温構造用部材として開発したハステロイXRを供試材料として、一連の荷重一定クリープ破断試験、応力変動/温度変動を伴うクリープ破断試験を850~1000$$^{circ}$$C域の高温ガス炉1次冷却材模擬ヘリウムガス中で行い、この合金に対する各種クリープ損傷則、即ち、累積損傷和則、ひずみ消費率則及びそれらの混合則の適用性を調べた。3種類のクリープ損傷則の中で、累積損傷和則の適用性が最も優れていた。累積損傷和則の適用性が良好であったのは、ハステロイXRを高温ガス炉の1次冷却材を模擬した不純ヘリウムガス中で加熱した時に生じる化学組成や金属組織の変化が、この合金のクリープ強度に強い影響を及ぼさなかったという事実に起因していると考えられる。結論として累積損傷和則は、ハステロイXR製高温構造物の設計に適用可能であるといえる。

論文

Applicability of creep damage rules to a nickel-base heat-resistant alloy Hastelloy XR

辻 宏和

Journal of Nuclear Materials, 203, p.187 - 188, 1993/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.68(Materials Science, Multidisciplinary)

Journal of Nuclear Materials 199(1992)P.43-P.49に掲載された著者らの論文に対して、当該誌の編集者宛にコメントが寄せられた。本報はそのコメントに対する返答を記したものである。一般論として、温度/応力変動を伴う条件下のクリープ破断寿命を正確に予測するには、化学組成や金属組織の変化を考慮した手法が望ましいが、高温工学試験研究炉の高温構造用部材として開発したハステロイXRの高温ガス炉1次冷却材模擬ヘリウムガス中における温度/応力変動を伴う条件下のクリープ破断寿命の予測に対しては、クリープ破断データのばらつきも考慮すると、簡便な高温構造設計手法として累積損傷和則が適用可能であることを示すとともに、実プラントの寿命予測では長時間を要して生じる化学組成や金属組織の変化に注意する必要があることを述べた。

論文

Effects of product form and boron addition on the creep damage in the modified Hastelloy X alloys in a simulated HTGR helium gas environment

中曽根 祐司*; 辻 宏和; 中島 甫; 田辺 龍彦*

Proc. of the 4th Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research (JAERI-CONF 1/JAERI-M 92-207), p.561 - 566, 1992/12

高温ガス炉用Ni基合金ハステロイXR(ボロン(B)含有量≦10ppm)及びハステロイXR-II(B含有量=約50ppm)を供試材料として、1123~1273Kの温度域で高温ガス炉近似ヘリウムガス中のクリープ中断試験を行い、初期クリープ過程における微小ボイドの寸法及びAパラメータを統計的に解析することによって、クリープ損傷に及ぼすB添加及び製品形態(管材と鍛造材)の影響を調べた。その結果、以下の知見を得た。(1)同一ひずみ到達時間は、XR管材$$<$$XR鍛造材$$<$$XR-II管材の順であった。(2)最大ボイド寸法及びパラメータの平均値は、XR-II管財$$<$$XR管財$$<$$XR鍛造材の順であり、B添加によってボイドの発生・成長が抑制されていた。(3)XR鍛造材の方がXR管材よりも損傷度が大きかったにもかかわらず、同一ひずみ到達時間が長かったのは、鍛造材における方が結晶粒が変形しにくかったことによると推察された。

報告書

ニッケル基耐熱合金ハステロイXRの応力変動を伴うクリープ破断特性

辻 宏和; 田辺 龍彦*; 中曽根 祐司*; 中島 甫

JAERI-M 92-074, 19 Pages, 1992/05

JAERI-M-92-074.pdf:0.59MB

高温工学試験研究炉の高温構造用部材として開発したハステロイXRを供試材料として、一連の荷重一定クリープ破断試験及び荷重変動を伴う2段クリープ破断試験を850~1000$$^{circ}$$C域の高温ガス炉1次冷却材模擬ヘリウムガス中で行い、この合金に対する各種クリープ損傷則、即ち、累積損傷和則、ひずみ消費率則及びそれらの混合則の適用性を調べた。3種類のクリープ損傷則の中で、累積損傷和則の適用性が最も優れていた。累積損傷和則の適用性が良好であったのは、ハステロイXRを高温ガス炉の1次冷却材を模擬した不純ヘリウムガス中で加熱した時に生じる化学組成や金属組織の変化が、この合金のクリープ強度に強い影響を及ぼさなかったという事実に起因していると考えられる。結論として、累積損傷和則は、ハステロイXR製高温構造物の設計に適用可能であるといえる。

論文

The Effects of strain rate and number of cycles on creep damage during relaxation periods in LCF tests

菊地 賢司; 加治 芳行

Transactions of the 11th Int. Conf. on Structural Mechanics in Reactor Technology,Vol. L, p.295 - 300, 1991/08

ひずみ速度を変えて、ハステロイXR低サイクル疲労試験におけるリラクセーション挙動を調べた。その結果、繰り返しリラクセーション挙動は定常クリープより計算される値より大きな変形速度を示すとともに、繰り返しに伴い変形速度が加速されることがわかった。したがって、リラクセーション中の適正なクリープ損傷評価のためには、リラクセーション挙動より得られる応力とひずみ速度の関係を用いることが推奨される。

報告書

SUS304鋼のナトリウム中クリープ疲労強度

香川 裕之*

PNC TN9410 90-086, 47 Pages, 1990/05

PNC-TN9410-90-086.pdf:1.76MB

ナトリウム環境、特に浸炭とこれに伴う粒界の劣化が、SUS304鋼のクリープ疲労破断寿命やき裂発生寿命に及ぼす影響を明確にする目的で、浸炭源付きナトリウム中クリープ疲労試験を実施した。最長6000時間以上の寿命の計3本のデータを取得した。力学的因子、浸炭や炭化物の析出等の組織的因子、き裂進展過程と破面形態などの観点から検討し解析を行った結果、以下の結論を得た。(1) 本報で開発した浸炭源付きナトリウム中クリープ疲労試験により、実機で想定される最大浸炭量より厳しい浸炭と、炭化物の析出による粒界の劣化を試験片に付与できることが確かめられた。このような厳しい条件においても、ナトリウム中クリープ疲労強度が大気中の強度とほぼ同等であることが分かった。(2) 線形累積損傷則に基づいてクリープ疲労損傷を評価した結果、浸炭源付きナトリウム環境がクリープ疲労損傷に何ら悪影響を及ぼさないことが分かった。また浸炭源付きナトリウム中クリープ疲労寿命が、現行クリープ疲労評価法により、十分な精度で予測可能であることが明らかとなった。(3) 破面および組識観察結果に基づき、き裂の発生と進展過程に関する検討を行った。この結果、浸炭源付きナトリウム中ではき裂が粒界から発生するものの、その発生寿命は大気中と同等であること、およびナトリウム中き裂進展寿命も大気中と同等であることが分かった。(4) 以上の検討から、小型試験片を用いた大気中クリープ疲労寿命の1/20の繰返し数で、実機のナトリウム中表面き裂発生寿命を包絡する現行評価手法が、少なくともナトリウム環境効果の観点から妥当であるとの裏付けを得た。本報で得られた知見をもとに、き裂発生寿命と進展寿命の観点から、次期大型炉の有力候補材である高速炉構造用SUS316鋼のナトリウム中クリープ疲労強度の推測を行った。その結果、ナトリウム中クリープ疲労強度は大気中の強度と遜色ないのではないかと予測されたが、き裂発生寿命が若干低下する可能性も考えられ、この点については少なくとも1,2本の試験は実施して、確認しておく必要はあると考えられる。

報告書

SUS304の高温多軸疲労挙動の検討 第3報 多軸クリープ疲労評価法の一般性の検討

浅山 泰*

PNC TN9410 90-053, 56 Pages, 1990/02

PNC-TN9410-90-053.pdf:1.46MB

本報ではPNCが東芝に委託して行った多軸クリープ疲労試験結果(単軸疲労,純ねじり疲労,純ねじりクリープ疲労,比例重畳疲労,比例重畳クリープ疲労)を前報までに提案した多軸クリープ疲労評価法に基づき評価した。その結果次の知見を得た。PNCの多軸疲労/クリープ疲労試験結果と東芝の多軸疲労/クリープ疲労試験結果はほぼ良好に一致するが,純ねじり疲労/クリープ疲労については東芝データの方が長寿命となる傾向がある。これは両者におけるヒートの相違が原因ではないかと思われる。(1) 純ねじりクリープ疲労においてピークひずみ保持時間を3分あるいは60分の間で変化させると,クリープ疲労寿命は保持時間の増加とともに低下する。この傾向はひずみ保持時間60分ではまだ飽和しているとは言えない。(2) 純ねじりクリープ疲労において,15分の片側保持に対して,反対側のピークに3分あるいは15分の保持時間を設けても,特に寿命の回復は観察されない。(3) PNCデータに基づき前報までに提案した多軸クリープ疲労評価法で東芝データを評価すると,非安全側にはfactor of 2程度,安全側にはfactor of 5程度で全体的には保守的に評価することが可能である。

報告書

SUS304の高温多軸疲労挙動の検討 第2報 非比例負荷下におけるクリープ疲労強度の検討

浅山 泰*

PNC TN9410 90-093, 68 Pages, 1990/01

PNC-TN9410-90-093.pdf:1.32MB

著者らは前報において、高温構造材料の多軸負荷下における疲労およびクリープ疲労挙動の把握と解明の第一段階として、550$$^{circ}C$$においてSUS304の軸力-ねじり重畳負荷による高温多軸疲労試験をおこない、(1)非比例負荷下では比例負荷に比較して疲労寿命が1/2$$sim$$1/3程度に低下すること、(2)この寿命低下はひずみ経路を考慮したMises型の相当ひずみ範囲によりほぼ合理的に評価できることを明らかにした。本報ではこの第二段階として、比例および非比例負荷下でクリープ疲労試験を行い、次の知見を得た。(1)非比例クリープ疲労下でも比例クリープ疲労に比較してさらに1/2$$sim$$1/5程度に寿命の低下が生じる。(2)非比例クリープ疲労においても応力緩は軸力0,せん断応力0の原点に向かって比例的に生じる。(3)非比例クリープ疲労寿命は、相当ひずみ範囲としてひずみ経路を考慮したMises型相当ひずみを用い、ひずみ保持中の応力緩和をMises型の相当応力で評価し、これらに基づき単軸疲労特性,単軸クリープひずみ特性及び単軸クリープ破断特性から疲労損傷,クリープ損傷を求め、これらを線型損傷則に用いることにより工学的にほぼ合理的な評価を行える。

論文

Influence of variations in creep curve on creep behavior of a high-temperature structure

羽田 一彦

Nucl.Eng.Des., 97, p.279 - 296, 1986/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:32.47(Nuclear Science & Technology)

クリープ曲線のばらつきが高温構造物のクリープ挙動に及ぼす影響を解析的に検討した。ヘリウム/ヘリウム中間熱交換器の平管板式高温管板を解析対象構造物として通常運転第6サイクルまでの解析を行なった。これは以前の検討では第1サイクルのみを解析しており、その後のクリープ挙動への影響を明らかにするためである。その結果、次サイクルに有効な応力緩和を生ずるような単純な応力変化パターンの場合にはそのクリープ挙動のばらつきは基本クリープ特性のばらつきと類似していることが明らかになった。また、クリープ特性の平均値を用いて予測される応力履歴にASMEB.IP.V.Code Case N-47のクリープ損傷評価則を適用して求められるクリープ損傷値は、クリープ損傷のばらつきを考慮しても安全側な値であることが推測された。

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